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昨日、次の記事を読みました。
この記事の筆者は、外国人観光客にマスクの着用を徹底させることは困難であろうと予想します。そして、「マスクは心の平安のため」のものであることを説明すること、換言すれば、マスクの着用が「信仰」にかかわるふるまいであると説明することにより外国人観光客に理解と協力を求めることを提案しています。
先に結論を言うなら、私は、この記事の筆者の予測にも筆者が提案する対策にも賛成しません。予想は非現実的であり、対策は悪い冗談以外の何ものでもないように思われるからです。以下、3点に分けて説明します。
(1) 日本を訪れる外国人観光客の中にマスクの着用をかたくなに拒む者が一定数含まれることは間違いありません。しかし、少なくとも年内に範囲を限定するなら、日本の観光地における「マスクを着着用しない外国人観光客」の割合は、外国の観光地における「マスクを着用しない外国人観光客」の割合よりも低く抑えられるはずです。なぜなら、外国とは異なり、日本では、街を歩く日本人の大半が、屋内でも屋外でもマスクを着用していることに、誰でも否応なく気づくからです。
同調圧力に特別に鈍感でないかぎり、マスクを着用していないと周囲から露骨に嫌がられることは誰にでもわかります。「誰に嫌がられてもかまわない」と考える確信犯を除き、外国人観光客がことごとく「マスク嫌い」であるわけではなく、したがって、筆者が予想するような「ガン無視」がいたるところで発生することはないと私は予想しています。(後篇に続く)