今年になってから、自宅の書庫にある本を整理して蔵書目録を作り始めました。
現在、膨大な数の本が乱雑に詰め込まれており、書庫の現状はカオスです。当然、全部で何冊の本があるのか、数えたことはなく、また、数えることもできません。そもそも、蔵書のおおよその分量を把握することが、目録を作る目的の1つでもあります。
ただ、現在の書庫に収める前の状態から推して、全部で3万冊を超えることはないと予測しています。いや、3万冊を超えると、困った事態になる可能性があります。というのも、現在の書庫は、普通のサイズの本なら3万冊まで収めることができるよう設計されており、蔵書が3万冊を超えると、本が書架からあふれてしまうからです。
この膨大な本の山(あるいは海)のうち、およそ7割が祖父の蔵書です。現在進行中の目録についても、さしあたり祖父の蔵書と推定されるものから登録しています。作業はすべて、私がひとりで進めています。ただ、「祖父の蔵書目録を作る」と言葉で表現するのは簡単ですが、現実には、テクニカルな問題がいくつもあり、作業の進行は亀の歩みのように遅々としたものになっています。
とはいえ、これは、私にとっては、心身ともにエネルギーを削るつらい作業です。少なくとも、進んでやりたいと思える仕事ではありません。(だから、今まで一寸延ばしにしてきたわけです。)
とはいえ、「目録を作る作業が大変で、遅々として進まない」という愚痴を目にして、次のようなツッコミを即座に心に浮かべた人がいるかも知れません。「1日100点ずつ登録すれば、1年以内に3万冊登録できるじゃないか」「1日100点なんて、バーコードを読み取るアプリを使えば30分で終わるだろ」・・・・・・。
たしかに、蔵書がバーコードつきの和書のみであるなら、バーコードを読み取るアプリを利用することにより、作業時間は大幅に短縮されるでしょう。(この程度のことは、さすがの私でもわかります。)しかし、残念ながら、1988(昭和63)年に世を去った祖父の蔵書には、バーコード付きのものなど1つもありません。だから、蔵書の登録はすべて、パソコンを開いてスプレッドシートに1点ずつ手入力することで行われなければなりません。蔵書1点を登録するのに必要な時間は、今のところ、平均約5分です。100点登録するなら、一切休憩しないとしても、10時間近くかかります。
現在は、心身の限界を考慮し、毎日1時間以上は目録の作成には使わないことにしています。したがって、登録することができるのは一日に10点が限界です。毎日欠かさず蔵書の整理を続けるとしても、「完了した」と言えるレベルに到達するまでに10年近くかかります。
また、書庫にある本の総数が3万点を超え、すべてが書架に収まらないことが明らかになったときには、私自身の蔵書を優先的に処分してスペースを確保せざるをえないでしょう。
いや、それ以前に、作業そのものに耐えられず、途中で投げ出してしまう可能性も決してゼロではありません・・・・・・。