1週間の始まりは日曜日か、それとも、月曜日か。私の答えは、断然「日曜日」です。
もちろん、1週間が月曜日から始まるというのが間違いであるとまで言うつもりはありません。それでも、私自身は、日曜日という日を、1週間の最後の日としてではなく、むしろ、最初の日として過ごしています。(ある作業を1週間で完結させる場合、日曜日に開始し、土曜日に終えるよう計画を立てます。)今日が日曜日であるとするなら、4日前は、「今週の水曜日」ではなく「先週の水曜日」となります。
実際、わが国において販売されているカレンダーでは、1ヶ月を1枚に印刷し、週ごとに行を分けるタイプの場合、日曜日は、もっとも左の列に割り当てられるのが普通です。この「日曜日始まり」は、私の「1週間観」(?)に合致するものです。
ところが、カレンダーが「日曜日始まり」であるのに反し、手帳の方は、そのほぼすべてが「月曜日始まり」です。
私は、紙の手帳を使いません。理由は、以前に書いたとおりです。
しかし、ことによると、紙の手帳を使いこなすことができないのは、手帳が「月曜日始まり」であるせいでもあるかも知れません。カレンダーと紙の手帳の両方を使用する場合、1週間の始まりが異なることに注意が必要となるでしょう。
もともと、7日を1単位とするのは、中東に由来する数え方であり、安息日が1週間の最後になるように1週間が設定されています。ユダヤ教の安息日は土曜日ですから、1週間は日曜日から土曜日の7日間、安息日を日曜日に設定したキリスト教は、月曜日から日曜日を1週間とし、イスラム教は、土曜日に1週間を始め、金曜日を安息日と定めています。
しかし、このような起源とは関係なく、現在、1週間の始まりが月曜日に求められることが多いとするなら、その最大の原因は、会社員の悪しき生活パターンにあるように思われます。
ごく普通の会社員の場合、完全週休2日制なら、土曜日と日曜日が休日となり、会社に行く最初の日は月曜日となります。手帳というものが仕事の予定を中心するスケジュールを記入するものであるなら、月曜日からの7日間あるいは5日間を1単位とするのが適当であることになります。
しかし、紙の手帳のフォーマットばかりではなく、社会のリズム全体が会社員の生活パターンを基準として決められ、全員が一斉に働き、一斉に休むことが当然のことと見なされる——「〜営業日以内」という言葉はその典型です——社会は、私には健全とは思われません。
むしろ、1週間のどの曜日にも、学校の2/7が休みとなり、労働人口の2/7が仕事を休む社会の方が——観光地の人出が分散する、などというつまらない話ではなく——人々の行動と生活が多様化し、風通しのよい社会が生まれるように思われるのです。