前に書いたように、夕食を外でとるために飲食店に入ることは滅多にありませんが、余儀ない事情により、夜に外食せざるをえないことが稀にあります。
その飲食店が「酒で儲けるタイプの料理屋」の場合、私が酒を飲まないことがわかると、「ノンアルコール飲料」を注文することを強くすすめられます。ノンアルコール飲料というのは、アルコールは入っていないのに酒のような味がする飲み物のことです。
ノンアルコール飲料が「本物の」アルコールよりも高いのか安いのか、私はまったく知りませんが、それなりに値がはるワインやウィスキーや日本酒よりも安いことは間違いないでしょう。
それでは、なぜ酒を飲まない者にノンアルコール飲料を飲ませようとするのでしょうか。酒を飲む人々は、私のように飲まない者を見つけると、「酒を飲みたいと本当は思っているのに飲めないかわいそうな人」と勘違いするからなのではないかと私は勝手に想像しています。
もちろん、酒を飲まない理由は人によってまちまちです。したがって、何らかの事情により「飲みたいのに飲めない」人がいるのかも知れません。飲みたいのに飲めない人にとっては、ノンアルコール飲料はそれなりの価値を持つのでしょう。
しかし、私の場合、酒を飲まない理由はいくつかありますが、最大のものは、「まずい」ことです。（カネをもらっても飲みたいと思いません。）
酒を飲みたくない以上、酒よりもさらにまずいかも知れない「酒みたいなもの」をカネを払って飲みたいと思うはずはありません。
実際、私には、ノンアルコール飲料についても、酒と同じように「まずい」という感想しかありません。過去に一度だけ、「ノンアルコール飲料」をあまりにもしつこくすすめられて飲んでみたことがありますが、「まずいジュース」という印象しかありませんでした。
