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LINEを使うべきかどうかを決めるにあたって考慮しなければならないのはただ1点、「その連絡を必要としているのはどちらの側なのか」だけです。つまり、連絡の手段は、連絡を必要とする側ではなく連絡の相手の都合によって決まる、ということです。
「コミュニケーションのコストは、そのコミュニケーションを必要とする側が負担する」というのが原則であり、これ以外に考慮すべきことはありません。
この原則にもとづくなら、LINEを使ったことがない人がLINEを使うよう求められたとき、これに応じるかどうかを決めることは困難ではありません。また、普段からLINEを使っている人にとっては、LINEを使ったことがない相手にLINEを使うよう求める権利が自分にあるかどうか、この原則にもとづいてただちに判定することができるはずです。
LINEを使っているのが多数派であるという事実は、LINEを使うかどうかの判断には何の影響も与えません。
今はさすがにいませんが、20世紀には、電話もメールも使わない、という高齢の知り合いが複数いました。このような相手と連絡をとるには、手紙を出すか直接会うかしか手段がなく、それなりの負担ではありました。しかし、「連絡をとりたい」というのは私の方の都合であるわけですから、連絡手段について相手に合わせるのは当然のコストと観念していました。この考えは今も変わりません。