本の通販サイトとしてわが国でもっとも有名なのはアマゾンです。しかし、本の通販サイトは他にもいくつかあります。実際、私の場合、本を買うのにアマゾンを使う機会は多くはありません。
これまで、私費で本を買うときには、まず紀伊國屋書店のウェブストアで探すことにしていました。アマゾンを頼るのは、紀伊國屋のサイトでヒットしなかった本についてだけでした。
誰でも知っているように、アマゾンは、商品の配送に関し重大な問題を抱えており、私自身、一度ならず不快な思いをしました。荷物の受け取りに近所のコンビニを指定することができないわけではないのですが、いちいちコンビニまで出向くのは面倒であり、これが理由の1つとなって、本を買うのにアマゾンは使わないようにしてきました。なお、紀伊國屋ウェブストアからの荷物はすべてヤマト運輸で届きます。アマゾンとは異なり、到着日は指定することができませんが、到着時間帯は指定可能です。
しかし、私が紀伊國屋のサイトを気に入っていた最大の理由は、アマゾンの「レビュー」に相当するものがない点でした。
ある本が私にとって読むに値するかどうかは、私にしか決められません。他の商品についてはわかりませんが、本というのは、手にとる者の関心や状況や知識により価値を変えるものなのです。本以上に他人のレビューが役に立たない商品はないと言うことができます。
ところが、最近、紀伊國屋のウェブストアに「感想・レビュー」なるものが掲載されるようになりました。この「感想・レビュー」は、読書管理サービスの「読書メーター」の「感想・レビュー」と同一のもののようです。
私は、紀伊國屋のサイトに「感想・レビュー」が加えられたことに大変にガッカリしています。(アスキーアートを用いて私の心境を表現するなら、「( ̄∧ ̄)」となります。)
以前から、紀伊國屋のサイトでは、当該の本のページを開くと、その本を書評欄で取り上げた新聞とその年月日が自動的に表示されるようになっていました。(もちろん、書評の本文は掲載されていません。)本という商品の性質を考慮するなら、これ以上の情報は不要です。雑音は少ないほど好ましく、実際、紀伊國屋のサイトは、この点に関し実にストイック——余計な本の「おすすめ」も表示されません——であったように思われます。それだけに、「読書メーター」の「感想・レビュー」が表示されるようになったことは実に残念です。
せめて「感想・レビュー」が初期設定では表示されないようになればよいのですが・・・・・・。