先月、吉祥寺の街を歩いていたとき、買っておかなければならない家電があることを急に思い出し、ヨドバシカメラに足を向けました。
店に入り、商品を見つけ、レジに持って行き、ポイントカードを店員に商品を渡し、クレジットカードで支払う旨を告げたところ、「ポイント還元率が下がるが、それでかまわないか」という意味の確認がありました。私がヨドバシカメラで買い物するのは数年に1度です。つまり、付与されるポイントは、次の買い物までにすべて失効することを避けられません。私は、店員の質問に「大丈夫です」と即答しました。ポイントをいくら獲得しても次の買い物で使う可能性がない以上、還元率など、私にとってはどうでもよいことだからです。
とはいえ、店を出て街を歩いていたとき、店員との会話を思い出し、次のような疑問が心に浮かびました。それは、同じ商品の代金を現金で支払う場合とクレジットカードで支払う場合でポイントの還元率が異なるというのは違法なのではないのか、という疑問です。いや、正確には、違法というよりも、各カード会社が定める規約に違反しているのではないか、これが私が抱いた疑問です。
私が知るかぎり、クレジットカードを発行する主な会社はいずれも、カード支払い手数料を代金に上乗せすること、つまり、現金で支払う場合と異なる価格をクレジットカード決済に適用することを禁止しています。決済手段の違いに応じてポイントの還元率に差をつけることは、価格を二重にするのと事実上同じことであり、規約違反に当たる可能性があると私は考えました。私が購入した商品は約10000円であり、現金で支払う場合の還元率は10パーセント、クレジットカードなら8パーセントと表示されていました。つまり、決済手段の違いにより事実上約200円の価格差が生まれることになるのです。
もちろん、ヨドバシカメラは、還元率に差をつけるにあたり、これが規約違反に当たらないという言質をカード会社から事前にとっているのでしょう。そうでなければ、これほど大規模に、かつ、長期間にわたり、クレジットカード決済が不利になるような状態、つまり、苦情の原因となる危険がある状態を公然と作り出すなど不可能であるに違いありません。
とはいえ、それなら、なぜカードの利用手数料を代金に上乗せするのは規約違反であるのに、クレジットカード決済にとって不利になるような還元率を設定することは規約に反しないと言えるのでしょうか。素人の私にはサッパリ見当がつきません・・・・・・。