毎年、正月が過ぎると、確定申告の準備を始めなければいけないことを思い出します。そして、嫌な気分になります。
確定申告の書類作りは、私の日常生活に属する作業の中では、もっとも退屈なものの1つです。当然、放っておくと、際限なく後回しになります。私は、税務や会計を職業とする人々を心から尊敬します。私には30分も耐えられない仕事だからです。
今年の申告の締め切りが例年のとおり3月半ばなのか、それとも、去年、一昨年と同じように4月半ばまで締め切りが延長されるのか、今はまだ決まっていないと思います。去年と一昨年は、大学の方の雑用が立て込んでいたため、締め切りが延長されたおかげで何とか書類を期限までに提出することができましたが、今年のように時間に余裕があっても、放っておけば、締め切り直前まで何もしない可能性があります。この意味では、締め切りが3月でも4月でも、私にとっては同じかも知れません。
ところで、確定申告には、1年分の伝票の整理が必須です。そして、伝票を整理していると、去年1年間の買い物を何となく思い出します。
以前、私は、ものを買うことに恥ずかしさを覚えるというようなことを書きました。
とはいえ、去年の1年間に関するかぎり、私は、高額の買い物をしていません。この10年のあいだで、2021年ほどものを買わなかった年はないはずです。
去年の買い物のうち、もっとも高額だったのは、ノートパソコンです。ただ、ノートパソコンは仕事の道具であり、自分の生活を豊かにするものであるというよりも、ないと困るものであり、当然、買うことに恥ずかしさは覚えません。ノートパソコンが「買ったもの」に含まれるかどうかは微妙であるかも知れません。
とはいえ、ものをあまり買わなかったのは、買う必要がなかったからではなく、ほしいものがなかったからでもありません。ものを買うのが面倒で、確定申告と同じように、先延ばししたすぎません。購入することを検討し、結局、購入せずに終わったものは少なくありませんが、それは、買うために行動を起こすのが面倒だったからです。簡単に表現するなら、商品に辿りつく前に挫けてしまったからです。
性能や価格などを比較し、途方もない数の選択肢の中から標的を1つに絞り込むための情報収集の手間と時間、販売されている場所に赴いたり、ネットで注文したりする手間と時間、さらに、配送された商品を受け取るために自宅で待機することで失われる時間・・・・・・、このような負担に耐えられないと、いくらカネがあっても、ものを買うことはできません。私がノートパソコンを購入することができたのは、これがアップルのものだったからです。ウィンドウズのノートパソコンから1台を選ぶのは、私には不可能でした。
今、私の手もとには、「買わなければならないもの」の長いリストがあります。また、耐用年数が過ぎた家電のように、すぐにでも更新が必要なものが周囲にはたくさんあります。今年は、「買わなければならないもの」のリストを少しでも短くするよう、努力しなければならないと考えています。