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私には、いわゆる「持病」というものがありません。その代わり、30歳を過ぎてから、何年かに1度、身体の複数の箇所が同時にまとめて不調に襲われることがあります。身体のどのような部分にどのような問題が発生するのかは、その都度まったく異なります。以前から何となく調子がよくなかったところにひどい障害が発生することもあれば、思いもよらない箇所にひどい痛みや不快感を覚えることもあります。そして、病院に通ったり薬を服用したりしているうちに、数ヶ月が経つと、何となく体調が回復します。
身体の複数の部分に問題を抱えているとき、私は、自分の身体がわずかな衝撃にも耐えられないガラス細工になったかように感じ、今にも壊れそうなものを扱うつもりで、しばらくのあいだ、刺戟や動きから身体をできるかぎり守りながらソロソロと生活します。
体調全般のこのような変化が、誰でも経験するものであるのか、それとも、私に固有のものであるのか、私は知りません。また、原因もわかりません。
ただ、今のところ、私は、このような不調を、休息の必要を告げるサインと受け止め、それまでの生活のスタイルを見直す機会として利用しています。ただ、「休息」とは言っても、普段から、休息を必要とするほど忙しく生活しているわけではなく、むしろ、休息しすぎのような気がしないこともないのですが。