先週の土曜日(12月3日)、このブログは、開設500日を迎えました。このブログを訪れ、私の文章を読んで下さった方々に心から感謝します。
500日のあいだ、種々雑多な文章を休みなく書き続けていると、以前に書いた文章の内容を忘れてしまうことがあります。同じ問題について異なる見解を表明したり、以前に取り上げたテーマについて同じことを同じように書いているのにあとから気づいたりします。最近は、新しい文章を公開する前には、このブログの中を検索し、重複がないことを確認するよう心がけています。
ただ、単純な重複については、できるかぎり避けるよう努力はしますが、同じ1つの問題について立場を変えた場合に生まれる不一致の方は、そのまま残してあります。ブログというのは、これまで私の心に浮かんだ意見や感想を記録するためのものだからです。t1において表明した意見が、その後、t2の時点で同じ問題について明らかにした意見と異なるものであるとしても、t1において私がある意見を持っていたことが事実であるかぎり、これはそのまま残しておくのが適当であると私は考えています。
ブログの更新をそれなりに長期間にわたって続ける人は、一般に「ブロガー」と呼ばれます。そして、ブロガーの多くは、過去に公表した記事を「リライト」すること、つまり新しい事実や意見にもとづいて書き換えるために多くの時間を費やしているようです。しかし、私自身は、誤字、脱字、リンク切れなどの修正を除き、ブログ本文の書き換えは原則として控えています。「面倒くさい」というのが理由の1つでもありますが、最大の理由は別にあります。
それぞれの文章の内容は、言葉遣いや話の順序にいたるまで、これが公開された日時、そのときの世間の状況、私の気分や体調に完全に拘束されています。ブログの文章には、私の勝手な意見ばかりではなく、直接には言葉にならないこのような「空気」もまた記録されているのであり、前提となる事実や私の意見が変化したからと言って、簡単に書き換えることができるようなものではないのです。
500日というのは、ブログの更新の記録としては平凡なものです。そもそも、誰に更新を頼まれたわけではありませんし、私の文章が誰かを直に裨益しているという実感もありません。予告なしに更新をやめてしまう可能性はつねにありますが、当分は、具体的な目標を決めることなく、このまま続けて行くのではないかと予想しています。
以前にもお願いしたことですが、このブログについて、「この世にないよりはあった方がよい」とお考えでしたら——コメント欄でもツイッターでも結構です——御意見、御感想をお気軽にお寄せください。ツイッター、インスタグラム、フェイスブックなどで拡散してくださっても結構です。ブログの更新への大きな刺戟になります。