Home 世間話 日本のコロナ対策は失敗したのか(その1)

日本のコロナ対策は失敗したのか(その1)

by 清水真木

 この問題をめぐる意見は、人によってまちまちであるかも知れません。実際、世間には、日本が新型コロナウィルス感染症の対策に失敗したことを主張する人々、それどころか、世界の中で日本だけが対策に失敗したことを主張する人々すらいるようです。

 細部を見るなら、日本に固有のさまざまな事情により、「本来なら」抑え込むことができるはずであった感染を拡大させてしまったり、「本来なら」死ななくて済んだはずの重症患者が死亡してしまったりした例があることは、私も知っています。「1つの事例でも取りこぼしたら失敗」という考え方を前提とするなら、当然、このような具体的な事例はすべて、日本のコロナ対策の失敗の十分な証拠となるでしょう。また、このような事例を無視してはならないことは確かです。

 ただ、私自身は、2020年春以降の全体を現在から振り返るなら、少なくともこれまでのところ、日本のコロナ対策は——大小さまざまな迷走を含め——全体としては成功していると考えています。(念のために言っておくなら、私は、いかにも左翼風の反日的な「海外出羽守」を嘲笑するつもりはなく、また、ネット右翼風の「日本すげー」に与するつもりもありません。)

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